ハーブティーのように「ティー」と付く飲み物には、多種多様なものがあります。
ティーは、日本語で「茶」ですから、「ティー」という語を含んだ「…ティー」や「茶」という語を含んだ「…茶」という飲み物は同様の特徴を持っています。
では、「ティー」や「茶」と名が付く飲み物には、ハーブティー以外にどんなものがあるでしょうか?
代表的なものを見てみましょう。
たくさんある色々な茶やティー
日本で一番飲まれているのは、緑茶です。
緑茶は、奈良・平安時代に遣唐使や中国に留学した僧によって日本にもたらされたと考えらており、日本で非常に長い歴史を持っています。
このような長きに亘って飲み続けられた緑茶ですから、日本にしっかりと根付いていて、日本人に最も好まれているお茶・ティーであることも理解できます。
「…茶」や「…ティー」のうちで次に日本でよく飲まれるのは、紅茶です。
紅茶は、明治時代にイギリスから日本に持ち込まれたのが、日本での飲み始めであり、緑茶に比べると、圧倒的に浅い歴史しか持っていません。
それでも、若い人などは緑茶よりも紅茶を好む人が多いようです。
他にも烏龍茶なども飲まれていますが、緑茶や烏龍茶ほどではありません。
昔から薬用として飲まれてきたどくだみ茶など、他にも「茶」や「ティー」と名が付く飲み物はありますが、やはり、緑茶と紅茶ほどは日本では広がっていません。
では、ハーブティーはどうでしょう?
ハーブティーとは
ハーブティーも「ティー」との語を含んでいますから、「…茶」と同類です。では、「…ティー」や「…茶」とはどんな飲み物なのでしょう?
これは、「…ティー」や「…茶」に共通の特徴は、自然の植物の一部に、生のままで、または乾燥させて、お湯を注いで淹れたものということです。
この点では、ハーブティーと、緑茶や紅茶は同じです。
さらに、何かしらの植物の一部ですから、玉ねぎの皮を煮出したものも「玉ねぎ皮ティー」や「玉ねぎ皮茶」と呼ぶことが可能です。
しかし、実は、ハーブティーと、緑茶や紅茶とは、決定的に違う点があります。
それは、もともと、「茶」とは、茶の樹の一部にお湯を注いだ飲み物だということです。
茶の樹は、ツバキ属ツバキ化の「カメリア・シネンシス」という植物を指し、カメリア・シネンシスから淹れた飲み物を指していました。
ここで、緑茶、紅茶、烏龍茶は、いずれも、同じ茶の樹、つまり「カメリア・シネンシス」の葉から淹れたお茶だということを知っていますか?
緑茶と紅茶と烏龍茶との違いとは
緑茶の樹は、日本では緑茶が多く飲まれていますから、話題に上ることも多く、テレビなどで見たことがあるのではないでしょうか。
しかし、紅茶の樹って聞いたことありますか?
ないと思います。
それもそのはずで、紅茶専用の茶葉が繁る「紅茶の樹」というのはなく、緑茶の樹の茶葉から紅茶の茶葉が作られるからです。
烏龍茶の茶葉も同じく、カメリア・シネンシスの葉です。
緑茶、烏龍茶、紅茶の茶葉の違いは、葉を刈り取る元の植物の種類の違いではなく、葉の発酵の度合いが違うだけなのです。
実は、これは「ティー」にも当てはまり、ティー、つまり英語のteaと茶の語源は同じ中国です。
そういえば、時代が下って多少響きは違いますが、似たような音ですよね。
ですから、「…ティー」も本来は、カメリア・シネンシスの茶葉から淹れた飲み物でした。
しかし、時代とともに、必ずしもカメリア・シネンシスで淹れた飲み物だけでなく、お湯の中に植物の一部を入れて作った飲み物を、「…茶」や「…ティー」と呼ぶようになりました。
ハーブティーも、これに当てはまり、「ティー」という言葉を含んでいますが、本来の「ティー」、つまり、カメリア・シネンシスから作った飲み物ではありません。
ここが、ハーブティーと、緑茶や紅茶や烏龍茶と一番違う点です。
しかし、一般的には、このような本来の茶の定義は知られていませんし、気にしても意味はないからか、植物から淹れた飲み物に「茶」や「ティー」をつけて呼んでも問題ないのではないでしょうか。
ハーブティーは有用な植物で淹れた飲み物
では、ハーブティーは、どんな植物のティーなのかというと、文字通り、ハーブです。ハーブとは、厳密な定義はありませんが、一般に、私たちにとって有用と認められる植物を指します。
中でも、香りがあるものをハーブと称することが大半です。
そういう意味では、道端に生えている雑草は、人間にとって有用な点がないので、ハーブには含まれません。
ハーブティーは、たいてい香りを持って有用な効果を持つ植物の一部から淹れた飲み物ということになります。
このことから分かるように、ハーブティーは、有用と認められる植物の成分を含んでいますから、私たちにとって有用な飲み物です。
このようなことを知ると、今まで以上にハーブティーを飲んでみたいと思いませんでしたか?
ぜひ、ハーブティーの効能と味わいを楽しんで、日々の生活を豊かにして下さい。
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