トルティージャという言葉を耳にしたことはあるでしょうか。
海外の料理の名前なのですが、日本では、それほど有名ではないかもしれません。
トルティージャは、一体どんな料理なのでしょうか。
トルティージャはどこの国の料理?
トルティージャの発祥は?
トルティージャの名前の意味や由来は?
これらの点について紹介します。
トルティージャとはどこの国の料理?
トルティージャは、スペインの料理です。
トルティージャは、トルティーヤと発音されることもあります。
というのも、トルティージャは、tortillaと綴り、最後のllaは、地域や話者によって異なるからです。
llaは、スペインでは日本語の「ヤ」に近い発音であることが多く、中南米では日本語の「ジャ」に近い発音が多く使われます。
注意したいのは、llaが「ジャ」と発音されることが多い中南米で「トルティーヤ」と呼ばれる食べ物は、タコスなどに使われる薄焼きパンをさし、スペインの卵料理とは別物を指すことです。
ややこしいですね。
トルティージャとはどんな料理?
スペインのトルティージャは、平らで丸いオムレツです。
トルティージャは、中に色々な具材をたっぷりと入れてつくります。
何を入れるかは、作る人や家庭によって異なり、ちょうど、日本でみそ汁にどんな具を入れても、みその汁である以上、みそ汁と呼ばれるのに似ています。
ジャガイモ、タマネギ、ホウレンソウ、ベーコンなどが良く使われます。
こういった具材を炒めて、塩などで味付けした溶き卵に混ぜて、一緒にフライパンで焼き上げた料理です。
他にも、生ハム、エビなどが使われることもあります。
ジャガイモが入っていることが多く、ジャガイモだけを具材に使うことがあるほど、ジャガイモが多用されます。
ジャガイモがトルティージャの基本の具材とも言え、このことから、トルティージャデパタタスとも呼ばれます。
「デ」はスペイン語の「の」で、「パタタス」はスペイン語の「ジャガイモ」ですから、トルティージャデパパタスは、「ジャガイモのトルティージャ」です。
スペインのトルティージャは、ジャガイモを始めとする具が入っていることが多いので、逆に具が入っていない日本語の「プレーンオムレツ」は、スペインでは「フランス風トルティージャ」と呼ばれます。
けれども、オムレツは具が入っていない方が基本と捉えるのが多いからか、逆に日本、フランス、イギリスなどでは、具が入っているトルティージャを、「スペイン風オムレツ」と呼んだりします。
トルティージャは、日本のオムレツのように、袋型に形をまとめることはせず、フライパンの丸い形のまま、作り上げます。
トルティージャの名前の意味や由来は?
トルティージャは、他の多くの国の卵をベースにしたオムレツと同じく、シンプルな料理であるため、正確な由来はほとんど知られていません。
一説によると、トルティージャは、バダホス県の、とある村の出身者が18世紀末に初めて作ったそうです。
他の伝説によれば、19世紀にスペインでの王位継承をめぐって争われたカルリスタ戦争の最中に、安く簡単に素早く作れる栄養のある料理として発明されたとも言われています。
トルティージャという名前は、洋菓子の「タルト」の語源である古代ローマ時代の円形の皿状の菓子「トルタ」に由来していると考えられています。
「トルタ」という呼称は、中南米で、薄焼きパンである「トルティーヤ」と区別してスペインのトルティージャを指すときに、現在も使われています。
まとめ
・トルティージャは、スペインの料理で、中南米でトルティーヤと呼ばれる薄焼きパンとは別物です。
・トルティージャは、中に色々な具材をたっぷりと入れた平らで丸いオムレツです。
・トルティージャは、ジャガイモが入っていることが多く、トルティージャデパタタス(ジャガイモのトルティージャ)とも呼ばれます。
・トルティージャは、シンプルな料理であるため、正確な由来はほとんど分かっていません。
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