シュペッツレという名前の料理を聞いたことがあるでしょうか?
シュペッツレは、ドイツ、特にドイツの中の南の地域や、オーストリアなどで食される食べ物です。
日本で有名なドイツ料理は、やはりソーセージや、色々な肉料理ですが、他にもドイツを代表する料理はあります。
シュペッツレはそんな、日本ではあまりなじみのないドイツ料理です。
シュペッツレという料理の特徴や名前の意味は?
シュペッツレの、見た目が似ているパスタとの違いは?
これらの点について紹介します。
シュペッツレの名前の意味は?
シュペッツレとは、ドイツやオーストリアで使われる麺を指します。
シュペッツレ自体は、厳密には、料理そのものではなく、料理に使われる材料です。
ちょうど、パスタが、元々は麺だけを指すのに、パスタを材料として使ってソースを絡めた料理もパスタと呼ばれるのと同じです。
シュペッツレの料理の特徴は?
シュペッツレの生地は、基本的には、鶏卵、小麦粉、塩を材料として使って作られます。
多くの場合、さらに水が加えられて、より柔らかい状態にされます。
生地に、チーズやホウレンソウなどを加えることもあります。
こうして作った生地を、沸騰した塩水に手やスプーンでちぎって入れて、浮かんでくるまで茹でて、茹で上がったものをすくい取ったものがシュペッツレです。
今日では、たくさんの穴が開いた特製の調理器具上に生地を乗せ、へらやスプーンで生地を穴から押し出して、湯に入れて作ります。
穴から押し出されやすく、また、穴からゆっくりと流れ落ちるように、生地は粘性を持つように作られることもあります。
このように、穴から押し出して自然に途切れたものがひと塊のシュペッツレとなるので、シュペッツレの形は不揃いになっています。
専用の調理器具が発明される前に手やスプーンでちぎった生地の形が、シュパッツェン(小さなスズメ)のような形であったことが、語源であるとの説があります。
語源には、色々な説があり、どれが本当なのかは分かっていません。
シュペッツレは、かつては手やスプーンでちぎっていたり、今日では穴から押し出したりして作るために、とても柔らかい生地から作られます。
食感は、日本ではほうとうや、すいとんに近く、もっちりとした歯ごたえというよりは、ふにゃふにゃしているという表現の方が近いです。
シュペッツレは、そばやうどんのように細長くはなく、必ずしも決まりはありませんが、形が不揃いでマカロニかニョッキほどの長さであることが多いです。
シュペッツレは、あくまで麺であり、料理の材料であって、多様なソースと絡めて供されます。
最も有名で人気があるのが、ケーゼシュペッツレです。
「ケーゼ」は、ドイツ語の「チーズ」ですから、ケーゼシュペッツレは、チーズやチーズが主体のソースとシュペッツレを絡めた料理です。
他にも、クリームソース、トマトソースなど、パスタと同様に、様々なソースを使うことができます。
シュペッツレとパスタの違いは?
シュペッツレというものを初めて聞く人がイメージしやすいように、シュペッツレはドイツ版パスタなどと呼ばれることがあります。
しかし、シュペッツレとパスタは特徴が異なり、大きくは材料が異なります。
パスタは、基本的には、小麦粉と水だけで作られる麺であり、茹で方にもよりますが、歯ごたえがあります。
対するシュペッツレは、生地に卵が加えられていることが1つの特徴です。
また、生地はかなり柔らかく作られ、茹で上がった後もかなり柔らかいです。
アルデンテのパスタよりもさらに柔らかいです。
シュペッツレもパスタも通常はそれだけで食べずにソースに絡める点では同じですが、食感はかなり違います。
まとめ
・シュペッツレは、ドイツやオーストリアで使われる卵麺、またはそういった麺をソースと絡めた料理を指します。
・かなり柔らかい食感を持ち、ふにゃふにゃしていると言えるほどの柔らかさであることが多いです。
・チーズやチーズのソースを使ったケーゼシュニッツェルが人気です。
・シュペッツレは、パスタと違って生地に卵を使っていて、茹で上がった麺の硬さもかなり違います。
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