ハリー・ポッターシリーズのスピンオフであるファンタスティック・ビーストのシリーズ。
今や、ファンタビだけでも有名になりましたね。
でも、ファンタビシリーズは、ハリポタシリーズと同じ魔法世界の過去の話ですが、題名はハリー・ポッターではありません。
そもそもハリーは生まれていませんからね。
そこで、ついている題名が「ファンタスティック・ビースト」。
では、このファンタスティック・ビーストとはどういう意味なのでしょうか。
「ファンタスティック・ビースト」という映画タイトルの意味や由来。
英語の題名はどうなっているのか?
これらについて紹介します。
ファンタスティック・ビーストの映画タイトルの意味は?
ファンタスティック・ビーストは、元々のアルファベットで書くと、”fantastic beast”です。
この2つの単語は各々、どういう意味を持っているのでしょうか。
fantasticは、「空想的な」、「空想上の」とか、「非現実的な」といった意味です。
fantasticはfantasy(ファンタジー)と同じ語源であることを知れば、意味を思い描きやすいかもしれません。
ファンタジーの世界のものである、といったイメージです。
もう1つのbeastは、基本的には「動物」の意味で、中でもおとなしくない動物、あまり魅力的でない動物を指し、「獣」という訳が当てられることが多いです。
どちらかというと、粗野な動物を指し、犬とか猫とかには使いません。
野蛮だったり、荒々しい人をbeastと呼ぶこともあるぐらいですから、あまり良いイメージを持つ言葉ではありません。
ちなみに、有名なディズニーの映画「美女と野獣」の「野獣の」の部分が、英語でbeastです。
映画ファンタスティック・ビーストでは、魔法動物は四足歩行のものに限りませんし、野蛮とは言えない、かわいらしい動物も出てきますから、単に「動物」の意味でしょう。
そうすると、fantastic beastは、「空想上の動物」となります。
ファンタスティック・ビーストは魔法動物とは違う?
ファンタスティック・ビーストは、映画の内容から分かるように、魔法界の生き物全般を指しているようです。
しかし、映画の中では、私たちの世界の動物以外の魔法界特有の動物を誰もファンタスティック・ビーストと呼びません。
「魔法動物」と呼んでいます。
「ファンタスティック・ビースト」との語は、「魔法動物」と同じものを指してはいるものの、映画の題名でしか出てきません。
ファンタスティック・ビーストの由来は?
ファンタスティック・ビーストは、魔法動物の違った呼び名です。
どうしてこういうことが起こっているのでしょう?
これは、魔法動物を「ファンタスティック・ビースト」と呼んだ人がいるからなのです。
「ファンタスティック・ビースト」という言葉は、映画ファンタビシリーズのニュート・スキャマンダーの著書の題名で出てくるのです。
ファンタビシリーズの第1作目「ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅」は、英語の原題は日本語版の題名と全く異なり、”Fantastic Beasts and Where to Find Them”となっています。
「ファンタスティック・ビーストとその生息地」と言った意味です。
実際、ハリポタでは、教科書の名前は「幻の動物とその生息地」と訳されています。
この”Fantastic Beasts and Where to Find Them”という名称は、実はハリポタシリーズで出てきています。
それは、ファンタビシリーズの未来の話であるハリポタの時代に、ホグワーツ魔法魔術学校の「魔法生物飼育学」の指定教科書の名前が、”Fantastic Beasts and Where to Find Them”なのです。
そして、”Fantastic Beasts and Where to Find Them”の著者が、ファンタビシリーズの主人公ニュート・スキャマンダーなのです。
ホグワーツ魔法魔術学校の指定教科書が、ニュート・スキャマンダーが将来書く書籍なのです。
ですから、ニュート・スキャマンダーが、魔法動物を指して、ファンタスティック・ビーストと呼び始めたということで、ファンタスティック・ビーストという語は、ニュート・スキャマンダーの造語と思われます。
映画ファンタビシリーズは、ニュート・スキャマンダーを主役に据えて、彼の未来の著書”Fantastic Beasts and Where to Find Them”をシリーズ1作目の題名として使って作られたのです。
これが、映画の題名には「ファンタスティック・ビースト」という言葉が使われ、劇中では、「魔法動物」という語が使われる理由です。
では、なぜ、ニュート・スキャマンダーは、「魔法動物」という言葉を使わずに、「ファンタスティック・ビースト」という語を使ったのでしょう?
ファンタスティック・ビーストのもう1つの意味は?
実は、fantasticには、もう1つ意味があります。
それは、口語で「素晴らしい」とか、「素敵」と言った意味で、fantasticと発した人は、その対象を熱烈に好きだったり、高く評価している気持ちを表していることが多いです。
おそらく、ニュート・スキャマンダーは、魔法動物を、人間界から見て空想上の生き物という意味だけでfantasticを使ったのではなく、「素晴らしい」動物という意味も込めたかったのだと思います。
それもそのはずで、ニュート・スキャマンダーは、魔法動物に対して普通の人よりも強い愛着を持つ、ちょっと変わり者の学者という設定なのです。
普通の人から見ると「素晴らしい」とは形容したくはない魔法動物も、彼にとっては、fantasticなのでしょう。
このような好みは、ハリポタシリーズに詳しい人には、ハグリッドを思い出すかもしれません。
ハグリッドも、3つの頭を持つ巨大な犬に「フラッフィー(ふわふわした)」と名付けたり、危険極まりないドラゴンをペットとして飼いたがったりと、普通の人からは外れた魔法動物への愛着を持っていました。
ハグリッドのように、ニュート・スキャマンダーにも魔法動物が「素晴らしい」生き物に見えるのでしょう。
この愛着が、ファンタスティック・ビーストという言葉を生み出したと思われます。
ファンタスティック・ビーストシリーズの英語の題名は?
ファンタビ第1作は「ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅」は、上で書いたように、英語の題名と全く異なります。
英語では、”Fantastic Beasts and Where to Find Them”で、日本語では「ファンタスティック・ビーストその生息地」といった意味です。
「魔法使いの旅」の方が内容は想像しやすいですが、第1作目の映画タイトルがハリポタシリーズでの教科書の題名であるとのつながりが消えてしまったのは残念に思えます。
第2作「ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生」もまた、英語の題名と全然違います。
英語の題名は、”Fantastic Beasts: The Crimes of Grindelwalt”で、日本語に訳すと「ファンタスティック・ビースト:グリンデルバルトの罪」となります。
2作目は英語の題名の日本語訳だと、インパクトが弱い感じがします。
それに、いきなり「グリンデルバルト」と言われても、知らない人には、さっぱり内容が伝わりません。
ところが、日本語の題名ですと、初めての人にもどんな内容なのか伝わりやすく、良い題名だと思います。
皆さんは、どう思いますか?
まとめ
・ファンタスティック・ビーストは、空想上の動物といった意味です。
・ファンタスティック・ビーストは、魔法動物を指す言葉で、魔法動物と同じ意味です。
・ファンタスティック・ビーストは、ニュート・スキャマンダーが将来書くことになる著書の題名に使われている言葉です。
・ファンタスティック・ビーストは、「素晴らしい」動物というニュートの考えが反映されています。
・ファンタスティック・ビーストシリーズの題名は、「ファンタスティック・ビースト」以外の部分は英語の題名と大きく異なります。
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